step② ショートプログラムの要素について【フィギュアスケートルール2019】

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注意!!この記事は2019‐20シーズン版です。

今回と次回はフィギュアスケートのルールを学ぶ上で最も重要な内容を紹介します。

フィギュアスケートにおける最重要なこと....それは....【要素】です!!

<今回の内容>

  • 要素とはなんなのか
  • SPの要素の種類
  • SPのジャンプ要素の説明

要素とは?

【要素】とはいったい何なのでしょうか?

フィギュアスケートは決められた時間のなかで自由な音楽を用いて演技を行っていきます。しかし、その時間内であればなんでも好きなことをしてもいいというわけではありません。例えば、自分の好きなジャンプを4回も5回も飛んだり、同じジャンプばっかり飛んでみたり。そんな勝手が許されるわけではありません。演技中に行う項目はだいたい決められています。この演技中にしなければいけない項目のことを要素(エレメンツ)と呼びます。SPでは7個、FSでは12個の要素が存在します。

また、要素に入ってない技をした場合、それらは評価対象になりません

つまりフィギュアスケートは決められた要素をいかに高難度な技でこなすのか、また美しくこなせるのかを競うスポーツなのです。

ではSPにはどのような要素があるのか詳しく説明していきます。

SPの7つの要素の種類

  1. アクセルジャンプ(3回転もしくは2回転)
  2. ソロジャンプ(男:4回転もしくは3回転 女:3回転)
  3. ジャンプコンビネーション(男:4回転-3回転、4回転-2回転、3回転-3回転、3回転-2回転 女:3回転‐3回転、3回転‐2回転)
  4. フライングスピン
  5. 男:足換えスピン 女:レイバックスピン
  6. スピンコンビネーション
  7. ステップシークエンス

SPはこの7つの要素の組み合わせで行われます。要素の順番は決まっていません。つまり、1から行っても7から行ってもいいです。またミスした場合でもその要素を再びやり直してはいけません

1~3のジャンプ要素の説明

1~3のジャンプ要素について説明します。まず原則として同じ種類のジャンプを繰り返してはいけません。ただし回転数が異なる場合は違う種類のジャンプとして考えます。(例4回転ルッツと3回転ルッツは違う種類)これをふまえて1つづつ考えていきます。

1.アクセルジャンプ(3回転もしくは2回転)

アクセルジャンプの要素です。この要素のアクセルは2回転以上と規定されているので1回転のアクセル(シングルアクセル)を飛んだ場合は0点評価となりますダブルアクセルの予定がバランスを崩してシングルアクセルになってしまい0点になってしまうミスがたまにみられます。

2.ソロジャンプ(男:4回転もしくは3回転 女:3回転)

簡潔に言えば単独ジャンプの要素です。この要素では使用してはいけないジャンプがいくつかあるので説明していきます。

  1. 2回転・1回転の単独ジャンプ⇒0点評価になります。これもサルコウジャンプやループジャンプの時失敗してしまい2回転になって0点になるミスがたまに見られます。
  2. アクセルジャンプ1の要素を繰り返すことになるのでNG
  3. ジャンプコンビネーションで使用した種類のジャンプ⇒同じ種類のジャンプを繰り返してはいけません。どちらかのジャンプのうち1つが0点になります(選手に対して有利に働くように消される)。
  4. 4回転ジャンプ(女子のみ)⇒0点になります。

これら以外のジャンプのみ使用することができます。

3.ジャンプコンビネーション(男子:4回転-3回転、4回転-2回転、3回転-3回転、3回転-2回転 女子:3回転‐3回転、3回転‐2回転)

ジャンプコンビネーションとは、ジャンプ着氷後に、足替えや1回転以上のターン、体重移動を行わずに再びジャンプをすることを指します。ジャンプコンビネーションでも使用してはいけないジャンプがいくつかあるので説明します。

  1. 1回転のジャンプ
  2. アクセルジャンプの要素、ソロジャンプの要素で使用した種類のジャンプ
  3. 4回転ジャンプ(女子のみ)
  4. 2回転‐2回転の組み合わせ
  5. 3連続コンビネーション→第3ジャンプが0点(無価値)

これらのジャンプはジャンプコンビネーションの要素では使用できません。

〈間違いやすい点〉

  • ジャンプコンビネーションの要素でも構成によってはアクセルジャンプを使用できることがあります!!
  • ジャンプコンビネーションのみ2つの同一ジャンプを含んでもよい。例:3トウループ-3トウループ

ジャンプコンビネーションを失敗した場合

もしも、最初に飛んだジャンプでの転倒や、意図せずにコンビネーションで使用できないジャンプを使用してしまった場合は、コンビネーションの要素を満たすことが出来なくなります。もしまだソロジャンプの要素を飛んでないなら予定していたジャンプをコンビネーションジャンプに変更して、失敗したコンビネーションをソロジャンプにするという方法があります。このように何かしらのジャンプで失敗したとき、その分を取り戻そうと、続くジャンプのどこかで予定を変更することでカバーすることをリカバリと言います。

(例

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コンビネーションジャンプを失敗したときの減点方法は少し複雑なのでまた次回以降に話したいと思います。またステップやスピンの要素についても次回以降の説明とさせていただきます。今回はSPの要素について説明していきました。。次回はFSの要素について説明したいと思います。最後まで読んでいただきありがとうございました

 

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