step⑧ フィギュアスケートの採点システムについて【フィギュアスケートルール2019】
今回はフィギュアスケートの採点システムについて話していきたいと思います。
<今回の内容>
- ISUジャッジングシステムとは
- 審判団の種類と仕事内容
- 実際の採点の流れ
- レビューマークについて
ISUジャッジングシステム
フィギュアスケートではISUジャッジングシステムを導入しています。SP、FSごとに技術点、演技構成点、ディダクションを算出しそれらを合計した総合得点で順位を決める方法です。
ちなみに総合得点が同じだった場合はフリーが高いほうが上位に、それも同じだった場合は演技構成点が高いほうが上に、それも同じ場合は同順になります。
審判員の種類(技術審判)
イベントレフェリー
競技会の進行と審判団の監督を行う人です。
テクニカルコントローラー
テクニカルスペシャリストの判定を承認する人です。また必要な場合は判定を訂正します。同意しない場合は次に説明する2名とともに多数決をとります。
テクニカルスペシャリスト(及びアシスタントテクニカルスペシャリスト)
- 実行された要素の種類を判定し、宣言します 。
- 実行された要素のレベルを判定し、宣言します。
- 転倒などのディダクション(減点)となる行為を判定します。
- 革新的要素が行われた場合、それを判定し、ボーナス(2点)を宣言します。いままでボーナス点を与えられたことはありません。今後も与えられる可能性は低いです。
- 無効になる要素を判定・削除します。
国際スケート連盟主催の全ての競技会の技術審判は国際スケート連盟会長が任命します。
イベントレフェリー及び技術審判は異なる加盟国から選ばれます。
審判員の種類(演技審判)
ジャッジパネル
step⑤で話したGOEの採点をしている人たちです。
演技構成点もジャッジしています。
技術点の採点の流れ
採点は演技と同時にリアルタイムで行われます。
- 選手がジャンプ(スピン・ステップ)をする。
-
テクニカルスペシャリストがスロー再生して何の要素であったか確認して宣言します※ジャンプエラーの可能性があるときはレビューマークにして後でもう一度確認します。
- テクニカルコントローラーが承認します(承認できない場合はレビュー)。
- 技術審判の宣言をうけてジャッジパネルがGOEをつけます。
- あとは次の図のとおりです。
これを要素全てで行いその合計が技術点となります。
レビューについて
テクニカルジャッジはリアルタイムで判定するのですが、「後でもう一回見直ししたい」という要素にはレビューマークをつけておいて、演技の後に映像を見て確認します。明らかにクリーン、明らかにアウトな要素だとレビューはしません。レビューして最初の判定通りのこともあれば、判定を変えることも、両方あります。またレビューの際はテクニカルパネルは着氷時のスロー再生が許可され、ジャッジパネルは通常再生が許可されます。
今回は採点システムについて話しました。
最後まで読んでいただきありがとうございました!!
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